2010年12月31日金曜日

iPhoneとAndroidの今後は?

なんか気がついたら今年も後数時間で終わってしまう訳ですが、終わってしまう前に今年のスマートフォン関連の動きを簡単にまとめて私見を。

ITmediaの下記記事なんかでも言われているけど、とにかく今年はiPhoneの年であり、Androidの年でした。そして両者が直接激突した初めての年でもあった訳です。
去年までのAndroidは端末も普及率も話にならないレベルだったしね。

■スマートフォンオブザイヤー2010特別対談

米国では、昨年末のDroid発売から、日本では4月のXperia発売から本格的にAndroid端末の普及が始まった訳ですが、やはりiPhone4・iOS4に完成度では適わない印象です。
OS自体はマルチタスクにしろインテントにしろ、iOSより進んだ機能をいくつも搭載していますが、UIの滑らかさやアプリのエコシステムを考えるとちぐはぐな印象が否めません。

特に、Androidの抱える重大な問題として、セキュリティと分断化の2つが上げられます。

PCにしろケータイにしろ、OSには脆弱性が付き物な訳で、定期的なアップデートの適用は必須です。プラットフォームが1種類に統一されているiOSは定期的なセキュリティアップデートの提供が可能ですが、パッチの提供がキャリアやベンダ任せになっているAndroidでは、脆弱性問題はそう簡単に解決できません。
所謂ゼロデイ攻撃がゼロデイに留まらなくなっちゃうって。

そしてメジャーバージョンも、今月リリースされた2.3「GingerBread」の本格普及を初め、来年は2.4「HoneyComb」、3.0?「IceCream」等、続々とリリースされ、その度に端末が分断化されていく訳です。
AndroidのSDK自体は上位互換が保障されてますが、アプリケーションベンダとしては全ての機種で動作確認を取るのは最早不可能です。

もはやこれを解決するには、WindowsPC宜しく、端末をOSが動くプラットフォームと割り切り、推奨動作スペックで環境を縛るしかないんじゃないんでしょうか。
セキュリティパッチについてもメジャーバージョンアップから切り離し、キャリアや端末ベンダを通さずに適用できるようにするべきです。

来年はAndroid搭載端末数が莫大に増えるでしょうが、セキュリティやアプリ互換性等、最低限統一すべきところは統一できていないと、プラットフォームが無法地帯化して荒廃する一方だと思います。
自由度こそがAndroid最大の魅力ですが、自由であることと無法地帯であることはきっちり区別するべきです。


一方、iOSにとって来年は厳しい戦いになりそうです。
いくら完成度が高いといえ、やはり携帯プラットフォームは外部性の高いネットワーク財なので、数で圧倒されると不利です。
とはいえ、ジョブズの方針からしてiOSを端末ベンダに開放することはあり得ないでしょうから、iPhoneをいかに多くのプラットフォームに展開できるかがカギになるのでは。

米国のAT&T縛りや日本のソフトバンクモバイル縛りをやめ、端末もハイエンドとローエンドの2種類くらいに分化させてエントリー層も取り込めば、Androidの攻勢にも耐えられるんじゃないでしょうか。ジョブズがそれを望むかは別の話ですが・・・


なんにせよ、あまり争うばかりではなく、WindowsPhoneやBlackBerryも含めて、スマートフォンプラットフォーム自体の隆盛を図って欲しいものです。

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